TAMAHACHI08 -official blog-(※旧・大西洋少年ジャンプ総合研究所)

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【今週の少年ジャンプ番外編】コミックス第1巻発売記念『SAKAMOTO DAYS』を勝手に真面目に宣伝

 

SAKAMOTO DAYS 1 (ジャンプコミックス)

SAKAMOTO DAYS 1 (ジャンプコミックス)

  • 作者:鈴木 祐斗
  • 発売日: 2021/04/02
  • メディア: コミック
 

個人的にオススメなジャンプコミックス。第4弾は本日コミックス第1巻が発売された『SAKAMOTO DAYS』です。

 

昨年11月発売の2020年51号から連載がスタートしたSAKAMOTODAYS ですが、久しぶりに個人的な直感で“これは面白い”と思った新連載でして、その後もほぼ迷うことなくコミックス購入を決めたほど期待しています。

 

連載開始当初の私のコメントはこんな感じ。

~~~ 過去記事引用 ~~~

第1印象は殺し屋日常コメディ(?)みたいな。

 

いや、なんとなくおおよその展開は読めましたが、アクション描写が想像以上にレベルが高く、その一方で見やすい作画なので初心者へのハードルも低そう。

表紙、というか予告ページのワンカットの時点で予感してましたが、久々に直感的に面白いと思いました。

 

~~~ 以下新連載予想より ~~~

『SAKAMOTO DAYS』………○

こちらは逆に直感的に面白いと感じたので自信満々の○です。個性的ながら無口でクセが少ない主人公。決して荒すぎず、見やすいアクションシーンに加えて、今後の画力向上が見込める作画。ジャンルも被ってない。……あえて言うなら夜桜さんちと近いですが。

~~~ 引用終了 ~~~

 

まだ全然物語のストックがないのでその面白さを十分に伝えるのは難しいですが、ざっくりと2点に絞って紹介したいと思います。

 

※以下、若干のネタバレ含みます。

 

【SAKAMOTO DAYSのここが面白い①】

ゆるキャラのコミカルさと殺し屋の実力を兼ね備えた男、坂本太郎

新連載時のカラー表紙でも大きなインパクトを残したその見た目は、イケメンとは程遠く、若者らしくもなく、一見強そうにも見えない、いわゆる“冴えないオッサン”。

しかし、その中身は幾多の死線を乗り越えてきた“最強の殺し屋”。

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中身の設定だけならそう珍しいものではありませんが、ジャンプで登場する強者設定のオッサンは、ピシッとした黒服や筋骨隆々の身体など、だいたいそれっぽい風貌をしています。

 

なのに、まごうことなき主人公である坂本太郎は丸メガネにエプロン付け、ふくよかなアゴに身体は小太りというダルッとしたデザイン。おそらく他のマンガならモブキャラでも中々いない存在。

 

しかし、大きなギャップとなるその殺し屋としての実力はピカイチ。敵を仕留めるときの圧倒的な動きは、ダルッとした見た目を逆に怪物のような印象に変えます。

 

作画も、日常パートでは描き込みがひかえ目でオーソドックスな一方、戦闘シーンになった途端に見やすくも躍動感ある描写になります。

 

この主人公の強烈なギャップはかなり引きつけられる要素です。

 

【SAKAMOTO DAYSのここが面白い②】

本業は個人商店。殺し屋アクションと見せかけたファミリーコメディ。

そんなギャップをもつ坂本太郎ですが、殺し屋は引退して現在は個人商店を経営する一児のパパ。なので基本的には平凡な日常を送りつつ、合間合間に元殺し屋の片鱗を見せつけたり、なんだかんだやってくる元同業者を返り討ちにするのが大まかなストーリーとなっています。

 

つまり、その実態は今ジャンプで流行りのファミリーコメディなのです。

 

コメディシーンでは前述した“冴えないオッサン”のデザインが威力を発揮。クスッと笑える1コマがちょこちょこ登場して、読む側を飽きさせません。

 

圧倒的な実力を秘めた坂本太郎の前では、同業者や仲間もそんなコメディシーンの流れに逆らえず、終始殺伐としているようで和やかな時間が続きます。

 

しかし、実は和やかな空間を本当に支配しているのは主人公の奥さんである坂本葵。坂本太郎に殺し屋を辞めさせ、家庭では上の存在である葵さんは優しく能天気ながらも厳しく坂本太郎やその関係者をまとめあげる、まさしく母たる存在。

 

もちろんシリアスなシーンも多いですが、この作品の神髄はファミリーコメディと考えてください。

 

 

以上。大きく2つのポイントに絞って『SAKAMOTO DAYS』を宣伝させていただきました。

実質的な相棒となるエスパーの殺し屋シンや警察官のナカセ、チャイナ娘の陸小糖など坂本家含め今後の活躍が期待できますし、まだまだ今後展開が期待できるので是非ともご購読ください。

 

……読むだけじゃダメですよ。買ってよ。マグちゃんと一緒でもいいから買ってくださいね、

 

破壊神マグちゃん コミック 1-3巻セット

破壊神マグちゃん コミック 1-3巻セット

  • 作者:上木 敬
  • 発売日: 2021/03/04
  • メディア: コミック
 

 

 

【今週の少年ジャンプ】やはりブラッククローバーの正統後継者はマッシュル

 

どうでもいいご報告ですが、今週からブログをプチリニューアルして昔のように“ジャンプ特化”しました。

といっても、ジャンプ以外のアニメ・マンガ記事も書くつもりなので引き続きお願いいたします。

 

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表紙は連載6周年&劇場版公開決定の『ブラッククローバー』。

数少ない通年放送アニメなのになかなか映画化の話がなかったので、待ちに待った映画化という印象。

 

1ヶ月ぐらい前の重大発表予告でなんとなく予感はしてました。とにかくおめでとうございます!

 

ラクロはちょっと前に物語の大きな節目を迎えて、強さのインフラも発生していたので尻すぼみにならないか心配してましたが、なんだかんだまだ回収してない伏線(※アスタたちの出生)や未だ進化する作画などで上位をキープ。

 

もう少しだけ続いてほしいですね。

 

ちょっと前に『アンデットアンラック』と『マッシュル -MASHLE-』の関係が『僕のヒーローアカデミア』とブラクロの関係に似ている話をしましたが、改めて考えるとマッシュルとブラクロの共通点が多いことに気づきました。

 

・舞台が魔法至上主義の世界

・主人公が孤児で、魔法の才能がない

・おバカだけど、人一倍仲間思い

・筋肉www

・主人公がブレない(深刻に悩まない)

 

うん、マッシュルは完全にブラクロの正統後継者ですね。初見では絵的に厳しい評価を下してましたが、物語やキャラクターは楽しいのはなんとなく感じてましたし、改めて読んでいきたいです。

 

そして、今週待望の『SAKAMOTO DAYS』が単行本第1巻を発売!電子版か紙で買うか迷ってます……。

SAKAMOTO DAYS 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

SAKAMOTO DAYS 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

 

ちなみになぜか『破壊神マグちゃん』は即決で紙で買いました。

【今週の少年ジャンプ】近い将来、ワンピース・ヒロアカ・ブラクロ一斉完結もありうる?

 


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表紙は『僕のヒーローアカデミア』、連載300回&アニメ5期記念。

 

ブラッククローバー』が通年放送で3年以上放送しているのに対し、ヒロアカは一貫してクール放送+劇場版というスタイル。

どっちがいいとかは言いませんが、近年深夜帯以外のテレビ放送枠が減っているのでクール毎のほうが柔軟に対応できるのは事実。

 

そして、なんやかんや“最終章”に突入ということは、連載10年到達しない感じですかね?

ワンピースもなにやらフィナーレに向けて動き出し、ブラクロも二つ目の山場を越えつつある。

……最悪『ONE PIECE』、ヒロアカ、ブラクロが同年に完結するシナリオも想像できる……。

いや~恐ろしい。

 

この3作後が終わったら、残るの『Dr.STONE』や『呪術廻戦』ですよ!

 

……あれ?盤石じゃね?

 

~~~~~ 読切評価 ~~~~~

『落ち武シャーク』(原作:千田さとし・作画:都築拓也)

評価……△

 

妖怪サスペンス(?)アクション。

設定自体は、妖怪討伐も行う公務員で学生身分というオーソドックスなもの。

 

ただ単に妖怪を倒すのが目的という単純な話ではなく、あくまで行政機関の一部としているのは今っぽい印象。

 

作画も荒さより丁寧さが目立ち読みやすい。

インパクトはイマイチな分、まとまりはOK。

~~~~~~~~~~~~~~~~

……編集部は妖怪好きね~。

いや、アクションにもコメディにもミステリーにも使える便利な設定なのはわかるけど……。

 

しかし、やなり自分の目が変に肥えてきてしまったことを実感しつつありますね。

やたらインパクトを求めてベタを貶し、昔あったよね的な指摘ばっかりする。

もう若年性老害ですかね?

 

く~~、せめてこの作品だけは押していくぞ!

 

破壊神マグちゃん 3 (ジャンプコミックスDIGITAL)
 

 

【持論アニメコラム】二次元と炎上 ①「鬼滅の刃 遊郭編」と『おちこぼれフルーツタルト』の騒動はなぜ起きたのか?

 

 「シン・エヴァンゲリオン」の大ヒットや話題沸騰の『PUIPUIモルカー』、「パワプロ」初アニメ化など、アニメ界のポジティブなニュースが流れる一方、炎上や反対運動のような妙に引っかかる話題も散見されるので、今回はそんなマンガ・アニメの炎上騒動について連載で語ってみたいと思います。

 

第1回では、炎上騒動の対象となったマンガ・アニメの内容云々ではなく、「公」と二次元作品の関係について触れます。

 

マンガ・アニメがいわゆる“炎上”する際、多くは作品のファンが発端となり、「イメージと違う」「クオリティに納得いかない」「癒着の臭いがする」という作品を愛するが故の“失望感”から生じるのがほとんどです。

そこに大小の野次馬を含めた人が意見を発信して収拾がつかなくなった状態が“炎上”となるわけですが、近年増えているのが個人の“正義感”から生じる炎上騒動です。

 

この場合、作品に対する愛などはとくに関係ありません。自分視点から作品が良いか悪いかを判断し、悪いと判断したら“正義感”からそれを封殺するために執拗に攻撃を繰り返し“炎上”を引き起こそうとするわけです。

 

この“正義感”による炎上の攻撃対象となりやすいのが、「公」となった二次元作品です。

 

“「公」になる”とは

①シンプルに広く一般に知れ渡る

②公的機関からお墨付きをもらう

のいずれかに当てはまる場合と定義します。

 

「公」になると、より多くの人に認知されると同時に、様々な個人の“正義感”と相対することになり、その分同じ“正義感”をもった集団に狙われやすくなります。

 

ここで、タイトルに載せた「鬼滅の刃 遊郭編」と『おちこぼれフルーツタルト』について考えてみましょう。

 

鬼滅の刃』は皆さんご存じの通り、老若男女問わず今最も日本で知られたマンガ・アニメ作品となりました。すでに数多くの企業とコラボ商品を開発し、完全に①型の「公」な作品になっています。

 

それが「遊郭」という誤解も含めて世間的にマイナスイメージが強いテーマとつながった結果、鬼滅に対する攻撃が生まれました。

 

おそらく鬼滅がここまで世間に浸透せず、イチ深夜アニメのままならこんな騒動は起こらなかったでしょう。

 

全体的な視聴者数が圧倒的に増えた結果、「遊郭」を悪とした“正義感”の人々が入り込み、今回の騒動へと発展したのと思われます。

 

一方『おちこぼれフルーツタルト』については、個人的には未視聴なのであまり詳細は存じあげませんが、ざっくり聞いたところだと、作中の舞台となった小金井市とコラボしたことに一部団体が抗議活動を行ったようです。

 

小金井市という行政機関とコラボしたことで、『おちこぼれフルーツタルト』は②型の「公」になったわけです。

 

それに対して抗議団体は「行政が関わる作品として相応しくない」という“正義感”から行動を起こしたわけですが、こちらもコラボがなければスルーされていたことは容易に想像できます。

 

「公」になることでそれまで目を向けることのなかった人々が注目し、自分視点で作品の良し悪しを判断するところまでは問題ありませんが、その次の段階で攻撃を始めてしまうの人が少なからずいます。

しかも、悪気どころか“正義感”から行動を起こすのが厄介で、ぶっちゃけ解決は望めません。

 

じゃあ「公」になることを避ければいいのかといっても、マンガ・アニメも商売なので売れなければ困るのでそうはいけません。

 

「公」になることはマンガ・アニメにとっては目指すべき目標であると同時に少なからずリスクでもあるのです。

 

……続く。

 

【今週の少年ジャンプ】“予想外”こそが面白さの基本

 

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Dr.STONE』が連載4周年。

もうそんな経ちますか……。

 

ファーストインパクトは強かったですよ。

人類が滅亡した世紀末設定や原始時代へのタイムスリップ設定はありますが、3700年後に主人公が復活する原始時代回帰設定なんて完全に意表を突かれましたよ。

ボボボーボ・ボーボボ』ですら300X年ですよ。

 

なんとなくジャンプを含めた少年誌は、こういう全く思いも寄らない発想の作品が何年かに一度生まれるのが素晴らしい。そして、その周りをオーソドックスとカーブを加えた作品が固めるからこそ、紙の漫画誌は楽しい。

 

今回の手塚賞海外特別部門を読んでそう思いました。

やっぱり発想や着眼点が海外は違いますね。

 

あれ?これって電子版限定掲載?

 

……テキトーですが、今週はちょっとこれぐらいで。

 

【持論アニメコラム】エヴァ公開記念。人気テレビアニメの劇場版シリーズ総興行収入をまとめてみた件

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の興行収入が384億円突破、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』が初日8億円を記録するなど、劇場版アニメが色々と盛り上がりを見せています。

 

以前、鬼滅の刃公開前の主要なアニメ作品の興行収入をまとめた記事を作りましたが、今回は個人的に調べ上げた「人気テレビアニメ劇場版シリーズ総興行収入」を発表いたします。

今後の劇場版を見るにあたって、参考までにご覧になってください。

 

なお2000年以前の公開作品は興行収入ではなく、配給収入で数値が変わるそうですが、ややこしいのでまとめて合算していますのであしからず……。

 

■【ヱヴァンゲリヲン新劇場版】112.6億円(3作時点)

歴代最高『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(2012年)52.6億円

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

  • 発売日: 2012/11/17
  • メディア: Prime Video
 

 

まずは最新作が絶賛公開中のエヴァンゲリオンから。一部報道では、100億円突破も見込めるとのことなので、新劇場版全体で約200億円を超えるぐらいでしょうか。

元が深夜アニメ発であることを考えれば立派な数字です。

 

■【ワンピース】380.7億円(14作)

歴代最高『ONE PIECE FILM Z』(2012年)68.7億円

ワンピース フィルム ゼット

ワンピース フィルム ゼット

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

先日、劇場版「鬼滅の刃」1作に抜かれたことが話題となった劇場版ワンピース。以前は毎年のように劇場版が作られてましたが、尾田先生監修がスタートしてから2~3年ペースになりました。

その分1作あたりの興行収入は大幅に伸びまして、最高が監修作第2弾のフィルムZ。

個人的にはスタンピードが一番出来が良いと思ってます。

 

■【ドラゴンボール】384.8億円(20作)

歴代最高『ドラゴンボール超 ブロリー』(2018)40億円

ドラゴンボール超 ブロリー

ドラゴンボール超 ブロリー

  • 発売日: 2019/06/05
  • メディア: Prime Video
 

「えっ?20作品もあるの?」っと思ってしまいますが、どうやら1986年からおよそ10年間、年1~2作のペースで公開されていたようです。

そして、2010年代になってから新作アニメと合わせて3作が新たに制作され、合算では若干ワンピースを上回るようです。

なのでちょうど今週末で、鬼滅の刃に抜かれるわけに……。

 

つまり、名実ともに「鬼滅の刃」がジャンプアニメ至上最高のヒット作品になるということです。

 

■【名探偵コナン】876.1億円(23作)

歴代最高『劇場版名探偵コナン 紺青の拳』(2019)93.7億円

ほぼ毎年劇場版が公開され、特に近年は興行収入の記録が目覚ましい「名探偵コナン」。最大ヒット作の「紺青の拳」は鬼滅の刃公開前までは、「テレビアニメ劇場版興行収入No.1作品」でした。

先述したワンピースとドラゴンボール興行収入総額を合算してもコナンに及ばないことは案外知られてないかもしれません。

 

■【ポケットモンスター】904.9億円(23作)

歴代最高『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』(1998)72.4億円

劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲

劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲

  • 発売日: 1998/07/18
  • メディア: Prime Video
 

平成生まれなら、必ず2~3作は劇場に足を運んだであろう劇場版ポケットモンスター。こちらもほぼ毎年劇場版が公開されていますが、コナンとは逆に近年は興行収入が伸び悩む傾向に。

最新作「ココ」の推定興行収入26億円も含めての合算ですが、コナンはまだ最新作がコロナによる延期で含まれてません。

来月公開の最新作がそのままシリーズ最高を更新すれば、というか更新せずとも、ほぼ間違いなくコナンの総額がポケモンの総額を上回ることに。

 

■【ドラえもん】1014億円(40作)+110.7億円(2作)

歴代最高 『映画ドラえもん のび太の宝島』(2018)53.7億円

『STAND BY ME ドラえもん』(2014)83.8億円

映画ドラえもん のび太の宝島

映画ドラえもん のび太の宝島

  • メディア: Prime Video
 
STAND BY ME ドラえもん

STAND BY ME ドラえもん

  • メディア: Prime Video
 

さすが長年「国民的アニメ」と呼ばれるだけありますね。作品数も圧巻の40作。テレビアニメの人気が持続し、劇場版もしっかり稼げてないとこの作品数は到達できません。

しかも、一般的にはリニューアル前のいわゆる“大山ドラえもん”のイメージが強いですが、実は劇場版の興行収入は近年の作品のほうが高く40億超えとヒットが続いてます。

またフルCG作品となった「スタンドバイミー」シリーズもヒットするなど、やはり日本のテレビアニメの頂点は「ドラえもん」だと断言できるでしょう。

 

 

というわけでエヴァからドラまで、総興行収入をまとめてみましたが、意外と合算値の情報がなくて少々計算に苦労しました。

あと加えるなら「プリキュア」、「アンパンマン」、「クレヨンしんちゃん」も総額もいつか調べたいです。

 

以上 

【今週の少年ジャンプ】誰も待ってない新連載予想……そんなことよりマグちゃんを買って!

 

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定番の『ONE PIECE』表紙。

作品の面白さは全く衰えていないのに、主に会社側の責任でボヤ騒ぎが起きてしまってますが、もはやこの作品のボリュームに敵うものはなし。

 

あとはお気に入りの『破壊神マグちゃん』がセンターカラーじゃあ~~!!

 

コミックス買え!

そして、供物を捧げよ!!

 

……すみません、ふざけました。

ということで今週はお馴染みの新連載予想です。

~~~~ 新連載予想(2021.03) ~~~~

『逃げ上手の若君』………○

多分、今回の新連載陣の中で一番話題になった一作。ジャンプとしては久しぶりかつレアな歴史モノ。それでありながらギャグなどの松井先生テイストは残っている。内容がかぶる新連載が登場することも考えにくいので、生き残りはほぼ確実。

  

『アイテルシー』………×

一か八かという雰囲気が強い作品ですが、私はバチ寄り。ヒロインは可愛いらしい一方で、主人公の影が薄い……というかいるのかも判別しづらい。熱心なファンは生まれにくそう。

 

『ウィッチウォッチ』……△

完成度は申し分ない。ただ、コメディ主体かラブ主体なのか読む側の姿勢がなかなか定まりにくい。まあそれが篠原先生の売りなので問題ない気もする。派手さはないので、それが今後の新連載ラインアップ次第で影響受けるかも。

 

『クーロンズ・ボール・パレード』……×

ベタベタ過ぎる。それが良いともいえるが、今のジャンプ読者に需要がある可能性は低い。メンバー集めから始まる時点でスピード感に欠けている印象。

 

・総括

今回もベテランと新人がバランスよく混じる新連載となり、さらにジャンプでは珍しいテレビCMも流されるなど期待値は高い模様。

ただ、すでに2020年連載作品の人気が固定化しつつある中で松井先生以外の3作がちょっと地味に感じました。

~~~ 以上 ~~~

 

今週の「ジャンプ・ショート・フロンティア」作品は『メイドの鈴さん』(坂野旭)。

……プチ炎上した『魔女の守人』の作者ですね。

こっちが正解作品ですね。ポテンシャル発揮してます。

 

とりあえず今週は以上。

 

 

【今週の少年ジャンプ番外編】鬼滅の逆張り?血の嵐を巻き起こした怪作『チェンソーマン』の宣伝

 

▼過去のオススメジャンプコミックはこちら▼

【今週の少年ジャンプ番外編】アニメ2期公開中だから改めて宣伝したい!『ワールドトリガー』の面白さ!! - 大西洋の文言録

【今週の少年ジャンプ番外編】非力で純真な暴君コメディ『破壊神マグちゃん』の宣伝 - 大西洋の文言録

個人的に宣伝したいジャンプコミック。第3弾は諸々話題沸騰中の『チェンソーマン』です。

 

2019年第1号(※発売は2018年12月)より連載がスタートしたチェンソーマンですが、昨年12月発売の2021年第2号、今週発売のコミックス11巻で連載終了(※第一部)というスピードで終わっただけでなく、過激な描写と怒涛の物語で、一昨日・昨年と鬼滅で盛り上がるジャンプの裏で嵐を巻き起こしていた意欲作です。

 

というわけで、今回も連載開始当初の私のコメントをご覧ください。

~~~ 過去記事引用 ~~~

とりあえず率直な感想は「引き込まれる。」

決して“キレイ”な絵ではないのですが、雑ではなく案外見やすい。
なにより物語が中々クセが強い。

~~~ 以下新連載予想より ~~~

チェンソーマン』・・・・・・〇
個人的な好みを含めての評価。

作画がかなり荒めですが、
展開や物語はクセがあって面白いと思います。

キャラクターも魅力を感じますので、
作画がブラッシュアップされれば
化ける可能性あり。

~~~ 引用終了 ~~~

 

結果的には、作画はブラッシュアップされたというより尖鋭化し、化ける方向もよりバケモノらしくなったという感じですね。

その後も前ブログで度々“面白い”的な話を書いた覚えがあります。

 

※以下、若干のネタバレ含みます。

 

チェンソーマンのここが面白い①】

最底辺から生まれ育った超悲劇的主人公「チェンソーマン」ことデンジ

主人公で、後々「チェンソーマン」と呼ばれることになるデンジですが、その人生は常にどん底。幼い頃に親は死亡。その親が残した借金を返済するため、悪魔を倒すデビルハンターとしてヤクザからの依頼を手伝い、ロクな教育も食事も生活もおくれない日々。

当然友人もいない中、たまたま出会ったチェンソーマンの悪魔「ポチタ」と仲良くなり、2人で協力しながら普通の生活(※”食パンにジャム塗って食べる”というレベル)を夢見て生きていました。

しかし突如別の悪魔に襲われ、ポチタとともに惨殺。

その後、唯一の友であるポチタの心臓をもらい、半ば不死身になって復活。

 

というのが第1話のあらすじですが、とにかくジャンプ主人公としてはトップレベルのハードな生い立ち。

 

鬼滅の刃』第1話の炭治郎と比べても、

・家族はいない(炭治郎=大家族の長男)

・頼りはヤクザ(炭治郎=街の人気物)

・唯一の友とともに惨殺(炭治郎=生存&妹一人は生存)

と圧倒的にヒドい目にあってます。

 

ここまで悲劇的であったデンジに対して、多く読者が人一倍同情と応援の気持ちを持ったことが後々の展開と合わせてよりデンジの人気を高めていきます。

 

チェンソーマンのここが面白い②】

ささやかな幸せと地獄の繰り返し。止まらない衝撃的展開の連続

唯一の友、ポチタの命と引き換えに復活したデンジは、自分たちを殺した悪魔に復讐し、直後に出くわした政府公認の女性デビルハンター、マキマに一目惚れして雇われることに。

その後、なんだかんだ望んでいた普通の生活を送れるようになったデンジですが、同時進行で次々と地獄のような目に合います。

 

仲間に裏切られたり、生け贄にされそうになったり、その仲間と仲良くなった直後に皆殺しされかけたり、とほぼ毎回殺されます。

 

”息つく間もない”という表現がありますが、チェンソーマンの物語はまさにそれに当てはまります。ちょっとした日常編のあと、前回の地獄を超えるような地獄の展開が待っているの繰り返し。

 

「誰が死んでもおかしくない。」

チェンソーマン読んでいてこの言葉を何回反芻したことでしょう……。

 

チェンソーマンのここが面白い③】

迫力を超えて唖然。血で血を洗う超ド級のえげつないバトルシーン

デンジの戦闘方法ですが、チェンソーマンの名前の通り電動ノコギリを頭や腕から生やして、相手をえぐり斬るのが基本です。

 

訓練を受けたわけでもなく、必殺技があるわけでもないので、強い相手と戦うときはひたすら不死身を生かした肉弾戦です。

 

なので相手が血まみれになることはもちろん、デンジ自身も常に血まみれ。四肢が吹き飛ぶことも頻繁で、マンガで見るとあちこちがベタで真っ黒。

戦闘シーンや血でこんなに真っ黒になるマンガは、そうそうお目にかかることはないと思います。

 

加えて、この血生臭さい戦闘をやってのけるデンジのイカれ具合もハンパじゃなく、絶叫と高笑いを混ぜながら戦う姿はまさに悪魔的。

 

日輪刀を手に尊敬する師匠の元、入念な訓練と過酷な試験を通った後、華麗な技と仲間の協力で鬼を倒す炭治郎とはこれまた異なります。

 

 チェンソーマンのここが面白い④】

デンジの周りを固める、一癖二癖あるキャラクターたち

2年間の連載の間に悪魔や魔人を含め様々なキャラクターが登場し、毎回血まみれのデンジに負けない存在感を示しました。

 

デンジの憧れの女性上司マキマさん。

デンジのお目付け役で、王道の主人公ポジションである早川 アキ。

デンジを振り回す裏切り暴君魔人、パワー。

幸薄いのになんだかんだ金のために働く東山 コベニ。

謎の多い最強の酒飲みデビルハンター岸辺。

 

人間以外も様々なおぞましい姿をした悪魔や魔人が出てきました。そして、その大半は結果的に死んでいきました。

 

キャラクターに関しては、語るところが多すぎるので割愛します。

ちなみに自分はコベニちゃんと暴力の魔人のペアが気に入ってました。

 

 

以上、いつもより1つ多いの4点にまとめてチェンソーマンの面白さをお伝えしましたが、展開が早すぎて見落としてる部分も多いと思いますので、ぶっちゃけ買って読んでください。

全11巻なので、まとめて新刊で買ってもそんなに予算かかりませんし、スピード感は当然ながら鬼滅以上です。

 

これまたあちこちで騒がれていますが、一体アニメ化がどんな形で具現化するのか妙に期待してしまいます。

 

ついでに『破壊神マグちゃん』第3巻も今週発売されたので買ってくださいwww。

 

破壊神マグちゃん 3 (ジャンプコミックスDIGITAL)
 

 

 

【今週の少年ジャンプ】異色の筋肉×魔法ファンタジー『マッシュル-MASHLE-』が1周年

 

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先週の『アンデットアンラック』に続き、『マッシュル-MASHLE-』が連載1周年を迎えました。

 

全く同時期にスタートしたので当たり前ではありますが、同じ連載年数で2連続というのはなかなかレアな状況かと。

 

アンデットアンラックが異能力バトルマンガとして割と早めに話題になったのに対して、ちょっと隅っこ暮らし気味だったマッシュルですが、実直・天然・筋肉な主人公マッシュのキャラクターがウケたのか、無事ファンが定着したようです。

 

個人的な意見としては、アンデットよりもストーリーはわかりやすいかな~と。

……なんとなくアンデットとマッシュルのポジションが、『僕のヒーローアカデミア』と『ブラッククローバー』の関係に似てる気がします。

 

どちらも王道なんだけど、方や“現代舞台の異能力バトル”。もう片方は“異世界舞台の剣と魔法のバトル”。

 

ただヒロアカとブラクロの主人公は、初めはだいぶ弱小でどんどん成長していく物語なのに対して、アンデットとマッシュルは主人公がどちらも最初から強者で仲間と協力して立ち回るって感じですね。

 

う~ん、やっぱり生き残る作品はなにか上手い具合に他の連載作品とコントラストを生み出しますね。

 

そういえば新企画が始まりましたね。「ジャンプ・ショート・フロンティア」。こういうアイデアやキャラクター押しの作品はけっこう面白かったりしますからね。『AGRAVITY BOYS』も始まりはジャンプ+の一発アイデアでしたから。

 

『人間の歌』(古田静蘭)とりあえずは興味惹かれましたよ。

 

【持論アニメコラム】知られざる美少女化のパイオニア ④擬人化との融合で生まれた「艦これ」と「刀剣乱舞」

 

▼これまでの記事はこちら

【知られざる美少女化のパイオニア

①三国志から始まった美少女化現象

②原本なき「恋姫無双」の独壇場

③“戦国美少女”の大戦乱時代

第7話「じゃぱりとしょかん」

第7話「じゃぱりとしょかん」

  • 発売日: 2017/02/26
  • メディア: Prime Video
 

前回は「恋姫無双」に続いて起こった2010年頃の「戦国美少女ブーム」についてお話しました。

というわけで、“美少女化設定の一般化”という今回のテーマで最後に触れたいのはズバリ「擬人化」についてです。

 

「擬人化」は皆さんご存じの通り、生物・無生物問わずあらゆる物体や現象を人間に置き換えるという、八百万の神を信じる日本人が特に好む趣向の一つです。

 

早い話「○○を人間にしてみた。」設定のことです。よく「鳥獣戯画」が最古例(?)として取り上げられます。

 

そんな「擬人化」ですが、イラストレーターによる“萌え絵”のアイデアとして徐々に広まり、マンガ・アニメでの設定としては2000年代後半から散見されるようになりました。(※私見

 

当時の比較的有名な作品としては「ヘタリア」「うぽって!!」などがあります。

銀幕ヘタリア Axis Powers Paint it, White(白くぬれ!)
 

 

とはいえ、まだまだ大ブームを起こすほどの存在感はありませんでした。

しかし「擬人化」という手法自体は、先述したようにイラストレーターの間で自然と定着していき、それを享受するファンにとっても次第に身近な設定になっていきました。

 

そんな「擬人化」の浸透と並行して起こっていたのが、これまでの記事で指摘してきた「恋姫無双」と「戦国美少女ブーム」による歴史人物の“美少女化”でした。

 

どちらも最終的には“美少女ではないものを美少女にする”という思考が元なので、この2つの「歴史人物の美少女化」と「擬人化」のムーブメントがつながっていくのは必然の出来事でした。

 

そして、この「歴史×擬人化」の組み合わせが化学反応して誕生したのが『艦隊これくしょん -艦これ-』と『刀剣乱舞』です。

 

「初めまして!司令官!」

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  • 発売日: 2016/11/09
  • メディア: Prime Video
 
出陣

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  • 発売日: 2017/07/13
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この2作がこれまでの擬人化と大きく違ったのは、キャラクターたちに「歴史」要素が組み込まれていた点で、これは男女のオタクに共通する“情報”に対する欲求を多いに刺激しました。

 

「艦これ」でいえば艦娘の元となる”艦艇の戦歴”、「刀剣乱舞」でいえば”刀の持ち主”や“遍歴”など、多くのファンが擬人化したキャラクターたちの歴史を辿ることに熱中したはずです。

 

この歴史要素はビジュアル重視だった「恋姫無双」や「戦国美少女」、過去の「擬人化」作品などにはあまり見られなかったポイントで、「艦これ」後の擬人化はビジュアルだけでなく、こうしたキャラクターのバックグラウンドが重視されるようになりました。

 

過去の「擬人化」を圧倒する規模で大ブームとなった「艦これ」。そして、女性向け「擬人化」(※イケメン化とも)として代表的な存在となった「刀剣乱舞」。この2作品によって「擬人化」しいては「歴史人物の美少女化」は完全に定番化していきました。

 

そして、誕生から数年たって存在感が薄れた「恋姫無双」やブーム当時の「戦国美少女」作品たちに代わって、次々と新しく「美少女化偉人」たちが誕生していきました。

同時に「擬人化」も多様化していき、「けものフレンズ」や「アズールレーン」「はたらく細胞」などのヒット作も現れました。

 

そんなわけで、過去4回の連載に渡って「美少女化」現象に関する持論を述べてきました。

 

まとめると

・「恋姫無双」をキッカケに武将を美少女として描く“美少女化”のアイデアイラストレーターやマンガ家を中心に拡散。

・“美少女化”のアイデアを活かすべく、もう一つの武将の晴れ舞台「戦国時代」を元にした「戦国美少女ブーム」が発生。

・同時進行する形で「擬人化」が浸透していき、歴史要素も加わった「艦これ」、さらに女性向けでは「刀剣乱舞」が大ブームを起こす。

・上記2作の大ブームと「戦国美少女ブーム」の落ち着きにより、“美少女化”が誰でも手を出せる設定となる。

 

みたいな感じです。

 

さすがに女性向け作品は詳しく存じ上げないので、『文豪ストレイドックス』のように偉人のイケメン化作品を上手く組み込めなかった点は諸々申し訳ありません。ただ文スレも「恋姫無双」や「戦国美少女ブーム」の影響を全く受けなかったことはないハズです。

 

おそらく今後も様々な時代を元に“美少女化”や“イケメン化”作品は大小問わず生まれてくるでしょう。

 

それでは第2回となる連載企画にお付き合い頂きありがとうございました。

 

終わり。

 

【知られざる美少女化のパイオニア

①三国志から始まった美少女化現象

②原本なき「恋姫無双」の独壇場

③“戦国美少女”の大戦乱時代

④擬人化との融合で生まれた「艦これ」と「刀剣乱舞」

 

▼ 前回の連載記事はこちら

【ミリタリーアニメが成功できる条件とは】

①ストライクウィッチーズが起こした変化

②苦戦する“美少女×ガンアクション”

③まさかの王道で成功に至った『ガールズ&パンツァー』

④戦艦12隻を常識にした「艦これ」と『蒼き鋼のアルペジオ』

⑤「ガルパン」、「艦これ」後のミリタリーアニメの戦い

⑥ミリタリーアニメが「ストライクウィッチーズ」で始まり「ガルパン」で終わるかはこれから次第