TAMAHACHI08 -official blog-(※旧・大西洋少年ジャンプ総合研究所)

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【私見コラム】ネット・SNSで話題の「AIイラスト」、Stable Diffusionによる30日間の”召喚”で感じた驚異と脅威(前編)



いきなり個人的な話ですが、今年友人の手伝いで人生初の同人誌即売会というものに2度に渡って参加しました。友人が数年前から好きなキャラクターのイラスト作成に励んでいたことは知っていましたが、それがついに"即売会で売り上げを出す"という段階までに至ったことに素直に賞賛・応援したいと感じ、と同時に「いつか自分もイラストを描き上げたい」という心のどこかの残っていた気持ちも触発されました。

しかし、学生時代の美術の授業以降まったく絵を描いたことがなく、"動物"ならまだしも"人物"に関しては壊滅的な自分がまともにキャラクターを描けるまでいったい何年かかるのか……。さらにはデジタルペイントが当たり前の今、どのツールでなんのソフトを使えばいいのかもイマイチわからない。そんなベタな悩みを抱えたまま結局「千里の道も一歩から」の一歩目も踏み出せない状態が続いていました。

なので自力で絵を描く以外のイラスト作成方法として「Waifu Lab」や「AIピカソ」などのサービスやアプリに注目して使ってみましたが、結果的にはいずれも成果物が限定的で活用する意欲もほとんど湧きませんでした。

それでも買い替えの意味も含めて、とりあえずペン付きタブレットPCを買おうかと思っていた矢先の10月初旬、画像生成AI「Stable Diffusion」というものの存在を知りました。

 

GIGAZINEさんの記事で見つけたStable Diffusionは、かなりまともなイラストが生み出せると評価されていることに加えて、実際にツイッターで海外のユーザーが西洋絵画風の美女イラストを多数投稿しているのを見つけたことから興味を持ち、発見からしばらくして導入することを決断しました。

gigazine.net

 

ローカル環境で使用する場合、高スペックのPCが必要とのことでしたが、幸いなことに自分には総額30万以上かけた愛機がいたので、無事Stable Diffusion web UI(AUTOMATIC1111版)を起動することができました。

その結果はまさに”驚異的”なもので、自分がこの先がおそらく5年間絵の修業してもたどり着けないようなイラストを次々作成することに、導入したその日から今日に至るまで成功しています。冒頭のイラストは約1カ月前の最初期に生成した画像の1つですが、絵のド素人である自分がこんなキレイな美少女イラストを生み出せるのが、今のネットとSNSで流行している「AIイラスト」なのです。

 

軽くご紹介すると、AIイラスト界隈では現在Stable Diffusionをはじめ、NovelAI、Midjourneyなど様々なAIが登場していますが、いずれも共通しているのが"prompt(プロンプト)"と呼ばれる画像生成のための文章・キーワードを英文で入力することで、それに基づいた画像が生成されるということ。「文章を元に生み出される」ということで、日本ではpromptのことを”呪文”、そこからAIイラスト作成者のことを”AI術師”と呼称することがすでに一般化しています。ちなみに私は「呪文でキャラクターを呼び出す」ことから、AIイラストの生成を”召喚”と呼び、自身を”AI召喚術師”と名乗っています。

 

今年8月末に画像生成AIであるStable Diffusionが無償公開され、それをプログラミング知識不要で手軽に使えるツール(※先述のStable Diffusion web UIなど)が生み出された結果、英語圏を中心に利用者が急増。とくに美少女イラストを生成(以下、召喚)することが静かなブームとなり、日本においても注目度が徐々に高まっていきました。さらにWaifu Diffusionという日本風イラスト向けの学習データが登場したこと、そして元々小説生成AIだったNovelAIがより高精度の二次元イラストの召喚が可能な画像生成機能を実装したことで現在本格的なブームを迎えつつあります。

 

そんなAIイラストを現状を一言で表すと「日進月歩」です。

Stable Diffusionの無償公開から数えてたった3ヶ月の間でAIイラスト、とくに美少女イラスト方面はとんでもなく進化し続けているのです。まず術師が毎日のように呪文について発見・解明・公開を繰り返した結果、各術師の理想の髪型やスタイル、服装、背景、ポーズを生む方法が、完全とは言えないもののしっかり確立されるようになりました。

同時にAIも、イラスト生成に必要な学習データ(※Waidu Diffusion、trinart等)がバージョンアップしたり、AIそのものに新型が登場(※Novel AI等)するなど確実に進歩しを続けています。

こうした利用者である術師と提供側であるAI、あるいはその企業による双方の働きにより、より優れたAIイラストを召喚するための好循環が生まれているのです。

 

私自身、日々わずかな時間ながら研究・検証・情報収集を繰り返した結果、

初期

中期

最近

という感じで「呪文の改善×学習データのアップデート」により、絵の素人である私でもこんな可愛いAIイラストを召喚できるようになりました。実際には、twitterなどで検索すれば私なんて足元に及ばないような超美麗AIイラストが数え切れないほど見つかります。AIイラストは自分のようなに絵の描けない者にとってはまさに驚異的な”魔法ツール”といえるのです。

しかし、だいぶ単調だった初期のイラストから徐々に高度が召喚が行えるようになり、同時にtwitter上でNovel AIによるイラスト生成が流行り始めてから感じるようになったことがあります。

それはこの「AIイラスト」が、すでに絵を描ける従来のイラストレーターにとっていかに恐ろしい”脅威”であるかということです。

 

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