TAMAHACHI08 -official blog-(※旧・大西洋少年ジャンプ総合研究所)

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【持論アニメコラム】ディズニーを駆逐し“カートゥーン”の本家となったワーナーとMGM



▼「cartoonの世界」記事一覧▼

①日本人が知らない米国“cartoon”の世界

②アメリカン・アニメーション黄金時代と日本ゲーム全盛期の類似性

③かつてディズニーと比肩した悲劇のアニメーター、マックス・フライシャー

④ディズニーを駆逐し“カートゥーン”の本家となったワーナーとMGM 

(番外編)大ファンでもびっくりの『スポンジ・ボブ』の躍進

「ジェリー街へ行く」「南の島 」「命の恩人」

「ジェリー街へ行く」「南の島 」「命の恩人」

  • 発売日: 2019/05/24
  • メディア: Prime Video
 

 

前回はディズニーに肉薄しながら表舞台から姿を消した悲劇のアニメーター、マックス・フライシャーを紹介しましたが、今回はそんなディズニーを実質追い出すにことに成功した2つのカートゥーンシリーズを紹介します。

 

1つ目はワーナーブラザーズ系の『ルーニー・テューンズLooney Tunes)』もしくは『メリー・メロディーズ(Merrie Melodies)』と呼ばれるシリーズです。

およそ30年以上に渡って制作された短編アニメーションで、「ポーキー・ビッグ」「ダフィー・ダック」「バックス・バニー」「トゥイーティー」など今だに高い人気と知名度を誇るキャラクターが誕生しました。

クラシック音楽に合わせコミカルに動いたり、クセのあるセリフを放つキャラクターたちが最大の特徴で、アカデミー賞の短編アニメーション部門を受賞したほか、現在でもアメリカ本土で旧・新作が入り混じって放送されるほどです。

 

もう一つがメトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)が生んだ「トムとジェリー」です。こちらもコミカルな動きが特徴ですが、ルーニー・トゥーンズと比べてセリフがほとんどなく、BGMや効果音を兼ねるクラシック音楽がより強調されています。

 

ちなみにトムとジェリーは、元ルーニー・トゥーンズの監督だったチャック・ジョーンズによって作られたシーズンが存在し、権利関係も色々あってワーナーブラザーズに移っているので、現在は結果的にどちらもワーナー作品になってます。

 

初期のアニメーションから次第にリアリスティックやファンタジーへと舵をきったディズニーに対して徹底的ともいえるコミカルへの注力によって観客の心を掴んだ「ルーニー・トゥーンズ」と「トムとジェリー」は、短編アニメが基本で多くのエピソードが作られたこともあり、実質ディズニーの看板キャラクターであるミッキー・マウスをアニメーションから追い出しました。

 

そしてアメリカアニメーションをほぼ“カートゥーン”といえるほどイメージを作り上げ、現在に至るまで放送される元祖として、アメリカ人なら誰でも知る存在となりました。

 

▼続編はこちら▼

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