TAMAHACHI08 -official blog-(※旧・大西洋少年ジャンプ総合研究所)

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【持論アニメコラム】「国民的アニメ」と呼ぶにふさわしい条件とは?②『鬼滅の刃』は「国民的アニメ」にあらず!?



▼前回の記事はこちら▼

【「国民的アニメ」と呼ぶにふさわしい条件とは?】

①TVCMへの起用は最高の栄誉

前回は「国民的アニメ」と呼ぶにふさわしいアニメの条件を3つ上げましたが、今回は具体的に国民的アニメと呼べる作品について持論を述べます。そして、まもなく新作放送開始で話題の『鬼滅の刃』は国民的アニメといえるのか、個人的な意見を書かせていただきます。

 

前回の記事で上げた条件を繰り返しますと

■絶対条件:老若男女問わず知られている知名度(以下:[A])

□推奨条件①:長きにわたって愛されている親近感(以下:[B])

□推奨条件②:万人から認められる汎用性(以下:[C])

となりますが、これから上げる作品が上記の条件に当てはまるかどうか、自分なりの考えも併せて紹介しています。

 

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【国民的アニメ:上位】

●『ドラえもん』(テレビ朝日系列)

 

●『クレヨンしんちゃん』(テレビ朝日系列)

 

●『サザエさん』(フジテレビ系列)

 

●『ちびまる子ちゃん』(フジテレビ系列)

 

【達成条件】:[A],[B],[C]

この4作について「国民的アニメ」ではないと反論するのはぶっちゃけ“ひねくれもの”と言えます。個人的には「テレビアニメ四天王」なんて呼んだりもしていますが、いずれもおおよそ30年以上にわたって放送され、少なくも平成生まれでこの4作を視聴したことのない人はほぼいないはずです。

何より国民的アニメとして分かりやすいのが、前回の記事でお伝えした"TVCMのキャラクター"として採用されていることです。

ここ最近のCMでいえば、ソフトバンクドラえもん※実写化)、センチュリー21(クレヨンしんちゃん)、JAバンクサザエさん)、ケーズデンキちびまる子ちゃん)など。過去にはオロナインやクリクラなども契約していましたし、過去の放送を含めればまだまだあるはずです。

[A]、[B]、[C]いずれの条件についても問題なく満たしていますし、国内においては最強のTVアニメーション。正に「国民的アニメ」と呼ぶにふさわしい4作です。

 

【国民的アニメ:下位】

●『ドラゴンボール』(フジテレビ系列)

 

●『ONE PIECE』(フジテレビ系列)

 

●『名探偵コナン』(日本テレビ系列)

 

●『ポケットモンスター』(テレビ東京系列)

 

【達成条件】:[A],[B],[C] 2つ以上

上位の4作品には及ばないものの、知名度では負けず劣らずといえるのがこの4つ。こちらもテレビアニメシリーズ放送開始から20年以上経過して幅広い世代に愛され、むしろ熱心なファンはこちらのほうが多いともいえます。さらに海外人気ならば完全に上位作品を上回ります

上位作品と比べると、ワンピースを除けばCMキャラクターとしてあまり使われないのが国民的アニメとして一歩劣る点だといえます。細かい点をいえば、”ドラゴンボールはTVアニメの放送そのものがすでに終了”、”名探偵コナン日本テレビとの癒着が強すぎる”、”ポケットモンスターはアニメの知名度が近年下落傾向”など、ちらほらと欠点も見えます。

となるとワンピースが最も上位に近いところではありますが、”老若男女問わず”といわれるとあと一歩(とくにシニア世代に)及ばないというのが個人的な印象です。

 

Q.『鬼滅の刃』は国民的アニメと呼べるのか?

では、タイトルに書きました『鬼滅の刃』の国民的アニメとしての評価についてですが、結論から書きますと「鬼滅の刃は国民的アニメとはいえない」というのが自分の考えです。

最大の理由は第1期の放送が2019年4月からという、アニメ作品としての活動期間がまだ2年半と短いからです。先述した8作品はいずれも放送開始から20年以上経過している長寿作品であることを考える鬼滅の短さが際立ちます。

とはいえ、劇場版が日本の興行収入歴代1位になるなど、条件[A]"老若男女問わず知られている知名度"に関していえば鬼滅は現在、日本のアニメでぶっちぎりであることは間違いないありません。シニア世代に聞けば、ざっくりとしたストーリーも語られ、2~3歳児の間で炭次郎や禰豆子たちの名前が上がるほど、まさに老若男女問わず知られた存在となりました。

企業とのコラボレーションは数知れず。実質的にCMキャラクターと同等がそれ以上の状態になりつつもあります。

ただし、数年から十数年後になってもその知名度が続くかどうかはわからない以上、今はまだ“ブーム”の延長線上にあるといえます。今の子どもたちが成人して“昔、鬼滅の刃って流行ったよね“と過去話にならず、ドラゴンボールのようにアニメ以外のメディアミックスをいかに上手く続けられるかで、鬼滅が国民的アニメになれるかどうか決まると思います。

そうすれば、吾峠呼世晴先生の手によって、完結の先の新たな『鬼滅の刃』が世に出る日が訪れるかもしれません。

 

……続く。