『魔々勇々』(林快彦)
ブラクロ、マッシュル無きファンタジー系の枠を狙った新連載が登場。作者名を過去記事検索したら、昨年の金未来杯エントリー作家であったことが判明しました。
でも金未来杯とはまったく関係ない作品、かつ受賞作よりも先に連載、というなかなか珍しいパターン。
たまたまネットニュースで“第1話から好評”的な見出しを見たのですが、少なくとも私の“直感”には引っかからなかったです。いつも通り3話まで様子を見て、細かい感想は新連載予想でやります。
“ファンタジー”をどう定義するのかは少し面倒な話になりますが、“剣と魔法の物語”とするなら、もっともジャンプで代表的なファンタジーは『ダイの大冒険』ではないでしょうか。大元の「ドラゴンクエスト」のキャラデザインは鳥山明先生が手がけていることも考えれば、ファンタジーとジャンプにはそれなりに深い縁があります。
じゃあジャンプにはたくさん中世ヨーロッパ的な世界観の“剣と魔法の物語”があるのか?というとそうでもなく、近年の例として上げられる先述のブラクロも、同期ライバルのヒロアカや後輩である呪術廻戦や鬼滅の刃と比べると正直知名度は劣ります……。
なにが原因かは、ジャンプ歴15年の今でもこれといった答えを出せていません。少なくとも“ファンタジー”でジャンプで売れるのはそれだけハードルが高く、逆に作家のセンスや腕が試されるということです。
成功作であるブラクロやマッシュルから学ぶか、失敗した数多の打ち切り作を反面教師にするかは漫画家の皆様次第ですが、絵が上手ければヒットするなんてことはまずないです。
『テンマクキネマ』嫌いじゃなかったけどな~~。
物語的に盛り上がるのに時間がかかるから“映える”場面が少なかったのが敗因かも。