TAMAHACHI08 -official blog-(※旧・大西洋少年ジャンプ総合研究所)

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【今週の少年ジャンプ番外編】"両さん"、"ボーボボ"…etc. 本当に"最強"なのはコイツら!?有名ギャグマンガ主人公の戦闘能力を考える



週刊少年ジャンプの"バトルマンガ"が長期連載になった際によく指摘される、いわゆる「強さのインフレ」問題。物語が進むにつれて主人公の戦闘能力がどんどん上がり、それに付随してライバルや敵の戦闘能力も青天井になって、物語や世界観にまで影響を及ぼしてしまう現象のことです。

例えば、最初は人と人の"対人戦レベル"で強さを競い合っていたものが、物語の中盤から街を吹き飛ばすような"都市破壊レベル"の強敵と戦い始め、最終的には地球を滅ぼす”惑星破滅レベル”の化け物と対峙する……みたいな。

かの『ドラゴンボール』はまさに、"天下一武道会"などで対人レベルの強さを争っていたのが、終盤には「強さのインフレ」により”惑星破滅レベル”の実力者のオンパレードとなった好例です。

 

というわけで「ジャンプ最強キャラは誰?」みたいなことを考え出すと「星を1つ滅ぼせるか?」という極太いラインが自動的に引かれるわけですが、そんなバトルマンガの"強さ"のハードルを悠々と超えるキャラを時に生み出すのが、今回のお題である"ギャグマンガ"の主人公たちです。

今回は個人的なジャンプ・ギャグマンガ知識の範囲内で、"最強クラス"にふさわしいギャグマンガ主人公たちの戦闘能力について検証したいと思います。

 

①【両津勘吉】『こちら葛飾区亀有公園前派出所

"人類"としての「生命力」はピカイチ!宇宙でも天国でも大暴れ!!

2016年まで40年間、一回も休むことなく週刊少年ジャンプで連載されていた「こち亀」の主人公、両さんこと「両津勘吉」。東京都台東区生まれ、昭和育ちの警察官(※巡査長)という肩書きだけを見れば、ごく普通の"人間"ですが、その"パワー"……とりわけ「生命力」はジャンプ随一です。

警官なのに大小の交通事故を起こす、巻き込まれるのが日常茶飯事というのはほんの序の口。ミサイルや爆弾などの爆発に巻き込まれた回数は数知れずという"頑丈さ"に加え、外国だろうと宇宙だろうと適応し、人形サイズになろうと鳥になろうとも順応し、地獄に落ちてもエンマ大王を従えるそのタフネスは、作中の誰もが脱帽しています。

さらに、怒りが頂点に達したり、お金が絡めばさらにパワーアップ。演習中のアメリカ軍を一人で全滅させたり、サファリパークの猛獣を蹴散らしたり、天国を占領したり、神様にも反逆・捕縛するなど、信じられない戦闘能力を発揮します。

 

上記のような数々のぶっ飛んだ行動から”恐いもの知らず”な印象がある一方、上司である大原部長には基本的に頭が上がらず、同僚の婦警である秋本麗子は怒らせないよう気を使い、親戚の幼稚園児の檸檬に人間として諭されるなど、実はなんだかんだ"人として常識的な感覚"を持ち合わせています。

並外れたパワーを持ちながらも、それを発揮するのはあくまで"金"や"怒り"が絡んだ非常時のみ。平常時の両さんは目上の人に逆らわず、格闘家や猛獣といった自分より強い(と思い込んでいる)モノには挑まないなど、ギャグマンガ主人公ではあるものの、あくまでも「人間離れした人間」にとどまっています。

 

②【斉木楠雄】『斉木楠雄のΨ難

想像を上回る"超能力"で世界を救う!?無敵のポーカーフェイス高校生

2012年から2018年まで連載された「斉木楠雄のΨ難」の主人公でエスパーの斉木。周囲に超能力者とバレないように日々の学校生活を過ごしつつも、厄介なことに巻き込まれそうならその能力を遺憾なく発揮するめんどくさがりの男子高校生です。

斉木は生まれた時から超能力とともに育ち、読心術や透視能力、瞬間移動、念動力、未来予知など、"エスパーらしい力"はほぼ使えます。しかも、それらを日常生活の中で当たり前のように使用してきた結果、それぞれの力を瞬時かつノーリスクで発動できるのが強みです。

とても単純ですが、これは完全にいわゆる"チートレベル"であり、バトルマンガであれば"時間制限"や"呼吸の停止"といったリスクを課してキャラクターを弱体化させる必要があるような能力です。ですがギャグマンガという世界観上、斉木はこうした常識を基本的に無視できます。

 

パンチや、物を投げるなどの物理的な攻撃が絶大なのはもちろんのこと、電撃や発火、凍結、バリアなどもお手の物。テレポートで自分や周囲のものを飛ばすこともでき、記憶操作も"首を瞬間的に飛ばす"という荒技付きで行えます。そして、その想像を上回る戦闘能力には、最終的に"巨大噴火による地球滅亡を時間を巻き戻す力で防いでいた”というびっくり設定が秘められていました。

そんな限りなく無敵に近い斉木ですが、スイーツに目がないという個人的趣向以外に"超能力の暴走"という大きな弱点を持ちます。実は斉木は成長とともに超能力が自身で制御しきれないレベルに達してしまい、普段は頭に玉体状の制御装置をつけて能力を抑えています。

これがないと超能力がコントロール不能状態に陥り、作中でも超天才の兄"斉木空助"にそこを突かれて苦戦しています。また、チートレベルの能力を持つ故に若干油断しがちな部分があり、予想外の行動をとる同級生に振り回されるなど、"経験不足"なのが戦闘面で考えるとマイナスになります。

 

③【アラレちゃん】&【ロボコ】『ドクタースランプアラレちゃん』・『僕とロボコ』

かわいい"ロボット娘"はビームを放つ!機械×ギャグで実質不死身!?

まとめて紹介する形になるのが、ジャンプを代表する新旧ロボット系ヒロインであるロボコとアラレちゃんです。原作を全て把握しているわけではありませんが、なんとなく知る限りではどちらも甲乙つけがたい戦闘能力を見せています。

 

登場時期や時代設定、世界観も異なる両ヒロインですが、共通しているのはいずれも「身も心も人間離れ」している……ていうか「ロボット」であることです。細かく見ればアラレちゃんは"未学習かつ天然"、ロボコは"異常識かつアホ"というベクトルの違いもありますが、結局はどちらもハチャメチャな行動をとります。

機械の体と頭脳を持つことから、その固さを活かして壁をブチ破ったり、パトカーを吹き飛ばしたり、ファ○チキと修行したり、挙句の果てには星や隕石を楽々破壊するなど、もうやりたい放題です。よくも悪くもリミッターがほぼ存在しないため、上記のような極端な行動がとれる意味では人間の主人公たちよりも厄介かもしれません。

 

反面、知能に関しては未熟なところが多いため、スキが多かったり、相手の裏をかくような心理戦が行えず、悪知恵働く敵キャラなどにそこを突かれてピンチになる場面が見受けられます。また、メリットであるはずの強靭な機械の身体は、逆に限度を超えると簡単に破壊されてしまうリスクを抱えています。アラレちゃんはちょこちょこバラバラになり、ロボコもエネルギー切れで細く可愛くなるなど、ロボットキャラは「機械ゆえの限界」が度々露呈します。

 

ボボボーボ・ボーボボ】『ボボボーボ・ボーボボ

地獄も宇宙も関係ねぇ!あらゆる"ルール"を打ち破る毛の貴公子

2001年から2007年まで連載された、皆さまご存知の伝説的不条理ギャグマンガボボボーボ・ボーボボ』の主人公ボボボーボ・ボーボボ、通称ボーボボ。人類の毛の自由と平和を守るため、"鼻毛真拳"を駆使してマルハーゲ帝国の"毛狩り隊"と日々戦うこのアフロ。個人的には"戦闘能力No.1ギャグマンガ主人公"の筆頭候補でないかと考えています。

 

自らの鼻毛を鞭のように駆使して戦うボーボボの"鼻毛真拳"ですが、実際には鼻毛の範疇を超えた技を次々と繰り出して敵を圧倒します。

足を踏み入れた者の精神を解放し、それを拒めば精神が破壊される空間奥義"聖鼻毛領域(ボーボボ・ワールド)"、仲間を取り込んで超強力な融合戦士へと変身できる融合技"聖鼻毛融合(ボーボボフュージョン)"、仲間の身を削って敵に弾丸を飛ばす"ところてんマグナム"、お約束の"バカガード"、"ワキチョップ"や"スリッパの裏でペチペチ"などなど……。

 

上記のような技に加えて、ボーボボには鼻毛真拳とは別に、事実上"敵の攻撃を無力化する"というとんでもない力を持っています。お札で相手を包み1円玉に変えてしまう"ゴージャス真拳"や、身体をねんどのようにグニャグニャにしてオブジェに変える"オブジェ真拳"の攻撃を受けてもふつうに元の姿(?)に戻り、全身を食いちぎられたり、全身の骨が抜かれる技を受けても何事もなく復活するなど、まさにギャグマンガの世界観を体現したような不死身っぷりを作中で見せつけます。

そして、個人的に"戦闘能力No.1"だと思う最大の理由は、ボーボボが他のギャグマンガ主人公と比べて高い戦闘意欲豊富なバトル経験値を持つからです。先述した他のキャラたちが基本的に平和な日常生活に身を置いているのに対して、ボーボボはなんだかんだマルハーゲ帝国という宿敵との交戦状態にあり、いちおう常に命を狙われる戦場で日々を過ごしています。

なので敵(※仲間・一般人も含む)に対して容赦なく攻撃をしかけるほどバリバリの闘争心を持つとともに、バトルにおいてもそれなりに的確な攻撃・防御・回避・戦術を、終始ギャグを入れつつ駆使します。このバトルマンガの主人公と同等のスキルを持つギャグマンガ主人公は案外少数派であり、ボーボボこそ"ギャグマンガの世界観"と"バトルマンガの戦闘力"を兼ね備えた、ある意味では無敵の存在だと考えています。

 

 

以上、個人的な偏った知識からギャグマンガ主人公の戦闘能力を考えてみました。

根本的な話ですが、ギャグマンガ主人公同士のバトルがまともな展開になるわけがないので、誰が最強かは最終的にユーザーが勝手に『J-STARS Victory VS』などで勝敗をつけるしかないと思います。

※ちなみに『JUMP FORCE』にはプレイアブルなギャグマンガ主人公はいない模様……。

 

なお、今回上げたキャラのうち、コラボ作品などで両さんとアラレちゃんはドラゴンボールのキャラと戦ったり(?)ボーボボではありませんが、首領パッチ両さんに戦いを挑んだりはしています。

ギャグマンガ主人公同士が交流すると、先輩・後輩のような上下関係を重んじるメタ発言がよく出るので、たとえ戦っても最終的な勝敗は"なにかしらの配慮"が発生することになるでしょう。

 

結論としては、今回上げたキャラに匹敵するようなパワフルなギャグマンガ主人公が今後も登場することを期待したい次第です。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。