新連載『ツーオンアイス』(逸茂エルク)
作者は過去2回の読み切り掲載あり。いずれも○評価を下していますが、とくに今回の作品とは連動してないのでイチからスタートという感じ。
フィギュアスケートのマンガと聞くと、他社かつ青年誌で『メダリスト』というのがあるそうですが、わざわざ比較する必要はないと思います。まあ指摘する人は少なからずいるでしょうが……。例によって、3話まで評価は待ちます。
一時期消滅したジャンプのスポーツマンガですが、実は人気獲得のため、ストーリーや作画以上にあるものが近年重要となっています。ズバリ、“タイミング”。
早い話、“世間的ですでに話題になっている、もしくはなってた競技”ではないかという点が、読者的にかなり意識されてます。仮に“流行りに乗っかった”と判断されたら、その時点で大幅なマイナス評価からスタートされます。ジャンプ読者は流行りモノが嫌いな傾向が強いので。
過去には「ラグビー」や「将棋」などで玉砕した作品があるように、ヘタにスポーツイベントが控えていたり、スターが誕生した“タイミング”で同ジャンルのマンガがスタートするのはかなり危険です。
個人的な主観で、今現在ヤバい競技を上げると「ブレイキン」「eスポーツ」「スケボー」「競馬」辺りですかね。
「バスケ」みたいに元々メジャーな競技なら“流行り”扱いにならずに済む一方で、すでに神レベルの作品が存在しているので、それはそれで困難です。ある意味時代が経てば経つほどスポーツや競技モノのマンガはハードルが高くなるといえます。といっても、あくまでジャンプに限った視点ですが。
じゃあ「フィギュアスケート」はどうか?
……前例がない点はOKで、世間的には“流行り”という状況でもないので、悪くない案配だとは思います。ただ、先述したように他社で有名作があるのは、ちょっと懸念材料ではあります。
ともかくスポーツや競技モノマンガをやるなら、マイナーをメジャーにする“気概”を感じさせるほうが、読者的には好まれるのは確かです。