TAMAHACHI08 -official blog-(※旧・大西洋少年ジャンプ総合研究所)

AI召喚術士としての活動拠点&少年ジャンプやアニメ・マンガ等への個人的な意見・感想を発信


【持論アニメコラム】平成男子を嘲笑う愚行『デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING』発表について

▼出来ればまずこちらの記事からご覧ください▼

tamahachi08.hatenablog.jp

上記記事は、2020年2月のデジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』公開後からしばらくのち、映像ソフト発売に合わせて公開したものです。憤慨していることを表すため、このときはわざわざ丁寧語をやめて書きました。

映画公開後にいくつかの批評記事を読んだのですが、どれも当たり障りのない文面で核心について触れておらずなんかモヤモヤしたので、"じゃあ自分で本音をぶちまけた記事を書いてやる"と思い、私の心の慟哭を文章にしました。"コラム"とつけてますがどちらかといえば個人的な抗議文です。

”よくも人の思い出深い作品に、訳の分からない新設定盛り込んでストーリーをぐちゃぐちゃにしてくれたな!”、”前作の続編やった直後に一部要素引き継いでリブートとか、中途半端にオールドファンに頼ろうとするんじゃねぇ!!”とかそんな感じのことを言いたかったわけです。

 

さてさてそんな慟哭からおよそ2年、信じられないニュースが飛び込んできました。

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……開いた口が塞がりません。一体黒幕は誰なんだ……。"本郷あきよし"という架空の存在に隠れてここ数年のデジモンのプロジェクトを主導しているバカはどこのどいつなんだ……。それとも誰も主導していないから、みんなが無責任に行き当たりばったりに作品を作り続けているのか......?

 

ちなみにここ数年のデジモンのアニメの流れは以下の通り

・2015~2018『デジモンアドベンチャー tri.』(劇場版:全6作)

・2020『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』(劇場版:1作)

・2020~2021『デジモンアドベンチャー:』(テレビアニメ)

・2021~『デジモンゴーストゲーム』(テレビアニメ)

・2023?『デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING』(劇場版)

 

2015年からの「tri」および「LAST」は初代『デジモンアドベンチャー』および『デジモンアドベンチャー02』の続編、「アドベンチャー:」は初代のリブート、「ゴーストゲーム」は新作。そして発表された「02 THE BEGINNING」はLASTの続編、つまり初代デジモンから数えるとシリーズ第5弾になります。

……これを初代リブート作「アドベンチャー:」と新作「ゴーストゲーム」の後に制作する意味がわかりません。

「LAST」で初代シリーズを終わらせたんじゃないのか?だからリブート作を作ったのだろ?しかも1度新作挟んでのは何?

理解できません。

 

以前の記事ですでに書いてますが、そもそも当初の自分を含む平成生まれが歓喜した「tri」がこの一連の失態の始まりでした。1章~3章あたりはまだ期待値が上回っていましたが、次第に増えていく謎や新事実について各章で処理しきれていないことにどんどん不安が募っていき、第5章の時点であきらかに解消できない状態までに至ります。

案の定、第6章は大団円とはほど遠い形で幕を閉じ、何より大介たち「02」のメインキャラクターたちが登場しないならまだしも、セリフ無しの黒塗り状態で出て即退場というモブキャラ以下の扱いを受けます。

細かい点を上げれば、レオモンを無意味に死なすわ、オメガモンやオーガモンのその後はわからないわ、ゲンナイさんをゲスキャラにするわ、もうとにかくグチャグチャでした。

 

そして「tri」の負の遺産を引き継ぐ「LAST」もまたひどかったです。またまた前回の記事で書いたことですが、まず劇場版6本の「tri」に対してたったの1本というバランスのバの字もない極小のボリューム。なのに最終章扱い。そこに“パートナーデジモンとはいずれ別れる”という物語の根本に関わる設定を新たに作るという暴挙。

そしてこの設定を前提に敵役の女が動くわけですが、物語が単純かつ展開が早すぎます。「tri」であれだけややこしい要素をぶち込んで、悪い方向で長々と物語を進めたのに、対する「LAST」は短絡的かつ明らかに稚拙。

「tri」と絡む部分もほとんどない上、メインキャラの一人である空やピヨモンはほぼ出番なし。声優さんの問題だとはわかりますが、そんな裏側の事情を物語で補おうとする本末転倒なことするのがおかしい。代役ぐらいは許しますし、いくらなんでも物語から実質的に外すのはどう考えても最悪の手でした。

そしてまたまた「02」メンバーはというと、出番はありました。それだけです。出ても出ていなくても影響はないぐらいレベルの登場で終わりました。映画1本のストーリーに入れ込む余裕がなかった……なんかでは済まされません。「tri」以降の計画性、全体的な作り込みがまったくできていなかった結果としか思えません。

 

そんな、もうほとんど納得できないまま初代デジモンアドベンチャーが混沌のうちに完結したと思った矢先、リブート作「デジモンアドベンチャー:」が発表。

……だったら最初からリブートにしておけよ!「tri」と「LAST」が余計だよ。どう考えてもリブートのための完結編させたっていう事情が見え見えだよ……。

そんな許し難い感情がこみ上げた結果、自分はリブート作を見ることを放棄しました。とても応援する気持ちにはなれなかったので……。

 

そんな「デジモン事件」も忘れかけ、世間ではリブート作も終わり新作「ゴーストゲーム」が放送されるという状況の中飛び込んできた「02 BEGINNING」という「02」兼「LAST」の続編の発表……。

なんで完結編作って、リブート作出して、新作もやった後に“完結編の続編”やるんだ!?

計画性ゼロか!!「02」は別腹……じゃねぇからな!!

ふざけるのも大概にしろ!!

え?真面目にやってる?なお最悪だ!!

 

少しでも売上が見込めるようにオールドファンにすがるクソみたいな魂胆が腹立つわ。

 

あぁ、もう……これ以上なにも始めないでくれ。正直白紙撤回してほしい。また余計な展開組み込むぐらいなら終わってくれ……。サ○○○攻撃でも食らっちまえ……。

 

どうか、どうか自分の憤怒に共感してくださる人がいますように…………。もうそれしか慰めになりません。それほど私は初代デジモンアドベンチャーデジモンアドベンチャー02が大好きだったんです。思い出だったんだです。それが、こんな脈絡のない物語に改悪され続けるのが辛い……。

 

止めてくれ。

 

…………すみません、ここまで付き合ってくださりありがとうございます。

【今週の少年ジャンプ】『あかね噺』が約二年半ぶりの快挙を達成

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[表紙]『あかね噺』(今年二回目)

今年2月連載スタートのあかねが新連載以来の巻頭カラー。そして、これは女性主人公マンガとしては2020年2月の『アクタージュ』以来でもあるのです。ちなみにこのときのアクタージュは連載2周年でした。当たり前ですがラブコメは含めてませんよ。

アクタージュか……。演劇と落語というジャンルは違えど、どちらも年齢的には学生ながら“学園モノ”ではなく、文化系の女性主人公という、ひと昔のジャンプでは考えられないような要素が多いですね。一方でバトル・ギャグまみれに飽きたジャンプファンにの心に刺さる業界ネタが盛り込まれていて新鮮なのが男女ともにウケたのでしょう。

うまく言語化しにくいのですが、主人公の男女が違うだけで取っ付きやすさとか印象が変わるのが不思議ですね。『破壊神マグちゃん』も錬が主人公だったら多分イマイチだった気がします。……別に錬をディスってるわけではありませんよ。

 

~~~~~ 読切評価 ~~~~~

『明日あきらの掌』(小林おむすけ)

評価……○

 

“ゆるっと除霊読切”がぴったし過ぎる一作。

除霊という散々擦られまくった設定を、見事にハートフルに仕上げています、山場である霊との対決場面も、怖さやエグさがなくかつ派手というまとまりの良さ。自らの絵のタッチを目一杯自覚した物語だと思います。

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【今週の少年ジャンプ番外編】歌に注力した『ONE PIECE FILM RED』と、歌を排除した『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』

8月6日の公開から19日までに動員570万人、興行収入80億円を突破したことが明らかになった『ONE PIECE FILM RED』。劇場版ワンピースとして歴代最高となったほか、この興行収入ペースは4月の公開から7月末で92億円を突破した『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』や、最終興収137.5億円を記録した『劇場版 呪術廻戦 0』を上回るようで、大台である興行収入100億円突破は確実の模様。世界中で話題の『トップガン マーヴェリック』の国内興行収入超えですら射程に入るそうです。

「フィルムレッド」の劇場版ワンピースとしての"異質さ"について述べた前回の記事ではあえて触れませんでしたが、この大ヒットには間違いなくウタのボーカルパートを担当したAdoさんが一役買ったと言えます。全面的なコラボレーションにより全挿入歌がAdoさんによって歌われたほか、主題歌となった「新時代」はCMでも繰り返し使用され、男女、玄人素人問わず人気のAdoさんの歌声によって、絶大な宣伝効果を生む形となりました。

公開当初から一部で「Ado押しが嫌」「AdoのPV化している」的な話が出ているそうですが、そこそこ古参のワンピースファンである自分自身は、そういった面を感じつつも、総合的にはワンピース作品としての異質さや本編との関連性と合わせ、斬新で見る価値のある作品に仕上ったと評価しています。

 

さてそんな『ONE PIECE FILM RED』とAdoさんの大躍進を聞いて、今回の記事であえて比較したいのが、同じ少年ジャンプの先輩であり、今年6月に公開されたドラゴンボール最新作『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』です。

全然ブログ内で触れてませんが、実は自分『ドラゴンボール』もけっこう好きで、電子版でサイヤ人編以降の原作を購読しているほか、TVアニメ『ドラゴンボール改』、『ドラゴンボール超』、劇場版『ドラゴンボールZ 神と神』、『ドラゴンボールZ 復活の「F」』、『ドラゴンボール超 ブロリー』のいずれも目を通しています。

 

もちろん最新作「スーパーヒーロー」についても映画館まで足を運びました。CG作画でより迫力ある戦闘シーンを実現するなど、見どころも十分でなかなかの出来栄えだったと個人的には思いました。実際Yahoo!映画で星4.3、映画.comで星3.9、Filmarksで星4.0と、いずれも2013年以降の新劇場版シリーズでは最高の評価となっています。

にもかかわらず、興行収入に関しては最新の数値がおよそ24億円前後で止まっており、こちらは逆に現時点で新劇場版シリーズ最低。前作『ドラゴンボール超 ブロリー』(2018年)が40億円だったことを考えるとやや寂しい数値となっています。

 

サイバー攻撃で公開日が当初のGW前から祝日ゼロの6月に変更になるなど、原因は色々あるとは思いますが、その1つが「フィルムレッド」とはまったく逆のスタンスとなった「歌の排除」だと個人的に考えています。そう、なんと「スーパーヒーロー」には挿入歌どころか主題歌すらなかったのです……。

過去の新劇場版3作では、「CHA-LA HEAD-CHA-LA」(FLOW)、「『Z』の誓い 」(ももいろクローバーZ)、「Blizzard」(三浦大知)と立派な主題歌に加えて、挿入歌も用意されていたのに「スーパーヒーロー」はBGMのみ。鑑賞前や直後はとくに気にしていなかったのですが、その後のTVCMを見たときに「あれ?」と違和感があり改めて気づきました。

主題歌・挿入歌を採用しなかった理由は定かではありませんが、ハッキリ言えばこれは明らかな失策でした。『ONE PIECE FILM RED』のAdoさんの起用および歌を中心にした物語は、映画としての評価はやや賛否が分かれていますが、話題性という点では大成功だったことは絶好調な興行収入やアルバム・楽曲の売り上げが証明しています。主題歌である「新時代」が流れるだけで、Adoさんとともに「フィルムレッド」が思い浮かぶのとは対象的に、主題歌のない「スーパーヒーロー」はそうした現象とはほぼ無縁でした。

 

前作『ドラゴンボール超 ブロリー』では、三浦大知さんの「Bizzard」が主題歌として好調な売れ行きを記録し、”アニソン”として宣伝効果を十分に発揮。その後も音楽番組などでご本人の代表曲として歌われました。また『ドラゴンボールZ 復活の「F」』は主題歌以上に挿入歌(バトルソング)であるマキシマムザホルモンの「F」が、そもそもシナリオのきっかけになるなど注目されました。

TVアニメについては語るまでもなく、劇場版においてこうした「歌の力」による相乗効果の前例があるにも関わらず、「スーパーヒーロー」で歌を排除する決断に至ったのは、冷静に考えると非常に残念なことだったと思います。

 

かと言って「フィルムレッド」のように音楽を全面に出すのは物語上無理がありますが、少なくも「ブロリー」や「復活のF」ぐらいの注力はするべきでした。次回作では是非ともこの反省を生かして歌に注力してくれると幸いです。

アニメ「ドラゴンボール」が再始動して来年で10年。生々しいことを言えば、声優陣の年齢的にまたそろそろ一つの区切りをつける時期だと予感しているので、次回作=最終章になるかもしれません。出来ればそこで数字的な記録も残してほしいので、物語や設定、歌や宣伝などあらゆる面で最善を尽くしてくれることを祈ります。

 

▼過去のワンピース記事はこちら▼

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【今週の少年ジャンプ番外編】"最高傑作"ではなく"意欲作"となった『ONE PIECE FILM RED』

8月6日(土)、ついにファン待望の劇場版ワンピース『ONE PIECE FILM RED』が公開され、8日間で興行収入50億円突破というシリーズ歴代最高記録を更新するなど好調なスタートを切りました。度々こちらのブログで劇場版ワンピースに関する記事を執筆している自分も、友人とともに先日鑑賞してきました。

結論から述べますと、フィルムREDは"最高傑作"と呼ぶにはだいぶ異質である一方、”意欲作”と呼ぶに相応しいインパクを持った1作でした。

というわけで、自分が上記にように結論づけた理由について持論を展開したいと思います。

 

(※以下『ONE PIECE FILM RED』のネタバレを含みますのでご注意ください!)

 

 

 

■『ONE PIECE FILM RED』が異質である理由①

明確な悪役・敵役が登場しない

歴代の劇場版ワンピースには必ず悪役・敵役が登場していました。尾田栄一郎先生が製作に関与するようになってからでいえば、金獅子のシキ(『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』2009年)/ ゼット(『ONE PIECE FILM Z』2012年)/ ギルド・テゾーロ(『ONE PIECE FILM GOLD』2016年)/ ダグラス・バレット(『ONE PIECE STAMPEDE』2019年)などです。

以前の連載記事で書きましたが「フィルムZ」まで劇場版ワンピースは「敵の部下に2人に対し、ゾロとサンジが個別に戦って勝利をした後、敵の大将をルフィがタイマンで撃破する」というフォーマットを踏襲していました。それが「フィルムゴールド」でゾロとサンジ以外の仲間がより目立つという変化の兆しを見せ、「スタンピード」では麦わらの一味以外のキャラクターが活躍するなどの改良が行われてきました。

いずれの作品もルフィたちが「ぶっとばす」べき明らかな悪役がいたわけですが、「フィルムレッド」ではそれがいません。厳密にはウタや元凶となる魔王トットムジカが悪役ではあるのですが、ウタは上記4作の敵のような“悪者”ではなく、魔王トットムジカに利用された悲劇ヒロインという存在でした。そしてそのウタを利用したトットムジカも“意志のない化け物”といった感じで、倒すべき対象ではありましたがやはり上記4作の”悪者”とはだいぶ立場が違いました。

むしろ一般市民への被害に構わず"正義"のための行動を起こした、物語後半の海軍のほうが悪者っぽく見えたぐらい、「フィルムレッド」は悪役不在の作品でした。

 

ONE PIECE FILM RED』が異質である理由②

物語が並行する2つの世界が登場

物語の中盤で明らかにされたウタの「ウタウタの実」の能力”歌を聞いたものを夢の世界「ウタワールド」に導く”ですが、これにより映画の序盤からすでにルフィたちや潜入していた他の海賊、海兵、さらに一般市民の観客までが仮想空間「ウタワールド」に取り込まれていたことが発覚。そのまま物語はクライマックスまで“現実世界”と“ウタワールド”が並行する形で進みます。

こうした「現実と夢」というの2つの世界を並行して描くというアイデアは昨今では決して珍しくはありませんが、話がややこしくなるためどちらかと言えば玄人向けの作品に使われます。それがシンプルさが求められる少年マンガの王者たる『ONE PIECE』の映画で使われたのです。そもそもワンピースでいわゆる幻覚といった“精神攻撃”系の能力が登場することも珍しく、夢の中の仮想空間という設定はまったく予想もしなかったので、一瞬戸惑いました。“並行世界”というややこしさを生む設定を取り入れたことは劇場版ワンピース的にはかなり斬新だと感じました。

 

ONE PIECE FILM RED』が異質である理由③

まさかのハッピーエンドでない……

これまでの劇場版ワンピースは基本的には「ルフィが敵をぶっとばして解決」というなんだかんだハッピーエンドの物語でした。しかし、「フィルムレッド」は違いました。

これまでのクライマックスは①で触れたように、ルフィが悪役を倒して終わるという展開は変わりませんでした。一方「フィルムレッド」は、まず敵となったウタに対してルフィは終始戦うことを拒みます。ルフィにとって昔なじみの“大切な仲間”であることから、時折無抵抗の姿勢で説得を続けます。この時点で明らかに過去に前例のない展開です。

そして、シャンクスが登場してもなお死ぬ覚悟で己の夢を果たそうとするウタに対して、元凶であるトットムジカを倒して“ウタワールド”を打ち破ろうとルフィたちは、現実世界側のシャンクスとともに見事にトットムジカを倒します。これまでの劇場版なら、ここでルフィたちの大勝利で終わりますがそうはなりません。

トットムジカの影響を受けすぎ戻れなくなった“ウタワールド”の皆を救うため、決心を改めたウタは今度は「ウタウタの実」の能力を発動して皆を現実世界に引き戻すため絶唱。その後なんと絶命します。

エンドロールではウタの残した歌が世界中に広まる様子を描かれ、最後の最後はルフィの“海賊王におれはなる”というセリフで映画は幕を閉じました。

つまり「フィルムレッド」は“悲劇のヒロインの死亡”という、とてもハッピーエンドとは言えない結末を迎えるのです。「フィルムZ」のような男の散りざまならともかく、ワンピースでヒロインが息絶えるなんてオチは”異例過ぎる”といっても過言ではありません。

 

以上ざっくりと『ONE PIECE FILM RED』の異質さについて並べてみました。

ただ、赤髪海賊団やAdoさんのこととか「フィルムレッド」で他に触れるべきところがまだあるので、なるべく早くに続編記事を出したいと思います。

とりあえず今回はこれまで。

 

▼過去のワンピース記事はこちら▼

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【持論アニメコラム】祝!大願成就!!「星のカービィ」Blu-ray Box 今冬発売決定!!!

なんとなんとなんと!

『星のカービィ30周年記念ミュージックフェス』にて超重大発表!!

アニメ版「星のカービィ」のBlu-ray Boxが今冬発売することが決定しました!!!

 

うぉ~~、大願成就であります!

今年は「星のカービィ」生誕30周年記念というわけで色々なグッズ販売やキャンペーン、イベントが催されて、新作『星のカービィ ディスカバリー』も発売するなど、非常に盛り上がっていた最中にこのビッグニュース!!

 

このブログでは放送20周年となる昨年、三度にわたってアニメ版『星のカービィ』について語ってきましたが、相変わらず何も音沙汰がなくオフィシャルな視聴方法は皆無のままでした。

生誕30周年の今年は、個人的には『星のカービィ ディスカバリー』にドハマりし、その好調な売れ行きの勢いに乗って年内に何かしらのアクションが起こることを密かに密かに期待していました。

とはいえ、このタイミングでの発表はさすがに予想外……。

 

実は発売が明らかにされた8月11日開催の『星のカービィ30周年記念ミュージックフェス』には自分も参加していたのですが、本来予定されていた夜公演ではなく、応募者殺到で追加された昼公演での参加でした。f:id:TAMA08:20220811195918j:imagef:id:TAMA08:20220811195924j:image
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そのため“なにか重大発表があるとすれば夜公演だな”とは予感してました。しかし、アニメのBlu-ray Box発売とは思いませんでした。

せいぜいフェスのライブDVD付きアルバムの発売ぐらいかと……。

あぁ~~、あの感動的なフェスの空間で関係者から直にお知らせを聞きたかった~~、けどひたすら嬉しいからOK。

 

ちなみに「星のカービィ30周年記念ミュージックフェス」は昼・夜合わせて1万6000人分の席が埋まったそうです。当然満席でした。「25周年オーケストラコンサート」は1公演2000人ぐらいだったそうです。

フェスそのものは、自動的に12色カラーチェンジする専用ペンライトがミュージックに合わせて色が変化していく様子がとても綺麗で、そのペンライトの動きを指示するCGカービィの姿も愛らしく、往年の名シーンが流れる映像には終始釘付けとなっていました。

特にラスボスメドレーの際は、緊迫した最終決戦のゲーム映像に自然と力が入ってしまうほど。

 

そんなフェスの大興奮の余韻が残る中のアニメ版「星のカービィBlu-ray Box発売のお知らせは、もうこれ以上ない朗報です!今からすでに待ち遠しいですが、予約開始次第速攻で申し込もうと思います。

というわけでこれまでずっと待望していたアニメ版カービィファンの皆様、ともに続報を待ちましょう!!

 

▼これまでの記事はこちら▼

【今週の少年ジャンプ】「こち亀」のあまりのナチュラル感に逆に驚く2022年の夏

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今週号はゴールデンウイーク以来の集合表紙。

すなわち2022年夏版のジャンプ人気作の縮図です。

ーーー 表紙分析 ーーー

・中央の不動神『ONE PIECE

・左右の二皇『僕のヒーローアカデミア』『呪術廻戦』

※2021年末以来3回連続。

 

・境界線の四天王『逃げ上手の若君』『SAKAMOTO DAYS』『ブラッククローバー』『アオのハコ』

※ゴールデンウイークと同じラインアップ。

 

・後列の六将『夜桜さんちの大作戦』『あかね噺』『アンデッドアンラック』『僕とロボコ』『マッシュル -MASHLE-』『ウィッチウォッチ』

※あかねが昇格

 

以下略

ーーー ーーー

唯一の変化が「あかね」の昇格。事実上の人気作の仲間入りとなりました。20年・21年組の強力ラインアップを前に2022年連載作が軒並み絶不調の中、着実に人気と評価を集めています。『ルリドラゴン』が無事復帰すれば、ジャンプで異例の女子高生主人公マンガの年となるかもしれません。

 

さてさらに今週号は『こちら葛飾区亀有公園前派出所』がカムバック。テクノロジーネタで始まるかと思いきや、なんと人生ゲームネタ。一年ぶりなのにまるで連載中かのように、自然な相変わらずなアプローチで物語が進むので、なんか逆に度肝を抜かれました。

 

~~~~~ 読切評価 ~~~~~

『ロクの冥約』(外薗健)

評価……○

 

悪魔と殺し屋による復讐劇。

悪魔か殺し屋、どちらか一方の要素があるマンガは多いけど、両方となると少しレア。

動きのないセリフメインのコマが続く一方、プチ笑いも入れて復讐劇とわかる展開の変化。ラストはスッキリ悪党を成敗するなど、物語の流れがなかなか上手い。

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【今週の少年ジャンプ】期待値は過去最高レベルの『ONE PIECE FILM RED』がまもなく公開

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[表紙]『ONE PIECE』(六回目)

いよいよ今週6日に迫った『ONE PIECE FILM RED』の公開。1ヶ月の休養からの連載再開まもなくの公開という、もう尾田先生を含め関係者一同が並々ならぬ気合を入れているのが丸わかりです。

そしてファンの期待値も原作の数々の新展開・新情報もあって、過去最高に達しています。あのシャンクスの秘密の一端が垣間見れるということになればビッグニュースですが、以前の記事で書いたようにそれにはキーパーソンとなる“ウタ”の扱い方次第で大きく左右されます。

個人的には「ルフィが“捕らわれの姫”となったウタを敵をぶん殴って助ける」以上のなにか物語や新事実を希望しています。

 

そして、こちらは3ヶ月の休養を経て『ブラッククローバー』が再開。物語内で二度目のピークを迎えてボチボチ終わりに向かっているのはわかりつつも、最も敬愛する人物がラスボスと化すというファン的にはびっくりの展開。三度の盛り上がりを生んでいる田畠先生の実力に脱帽しています。でも誰か死にそうで怖いな~~……。

 

さらにさらに、先週心配した『ルリドラゴン』が案の定、一定期間の休載ということに。いや、これはもう正解ですよ。先週も言ったようにジャンプ+への移籍でも隔週になっても全然応援しますし、ごゆっくりと体調を整えてください。

 

来週号はあの伝説の警察官が帰ってきます!どんなメタ発言や時事ネタが出るか楽しみです。

【今週の少年ジャンプ】ついにワンピース連載再開!って後ろのヤツだれだ!!

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[表紙]『ONE PIECE』(五回目)

ついに最終章に向けて連載を再開したワンピース。巻頭カラーは当然として、ちょっと予想外だったのは少年サンデーとのコラボで『名探偵コナン』との合体表紙だったこと。広告などで知ってはいましたが……。てか安室さんってそんなコラボ表紙の片割れを担うほどと中心キャラなの?

早速本編は、なんやかんや気になっていた世界会議での事件の内容が明らかにされ、シャンクスも姿を表し、緑牛の能力も明らかになるなど盛り沢山……。

細かい部分は自分でもある程度予想つきますが、今後の目的地や敵がどうなるかまではさすがに予想の範囲外です。今後に期待したいです。

 

名探偵コナン』については小学生時代にアニメをちょっと見てたぐらいで原作はほぼ未読。当然劇場版に足を運んだこともなく、むしろ日テレとの癒着が気持ち悪いっと思っています。でも長年「サンデー」の看板作として第一線で活躍してるのは、なんだかんだ文句のつけようがない事実。ただ真面目に着ぐるみでバラエティに出るのは止めてほしい。

 

さてここで一つ提言。『ルリドラゴン』眞藤雅興先生のジャンプ+もしくはスクエアへの移籍を検討したほうがいいと思います。いや毎週読みたい気持ち満々なのですが、なんかこう休載がちょこちょこあると持病みたいなの疑ってしまうので……。週刊連載がメチャクチャ体力的にハードなのはなんとなく知ってますし、『ワールドトリガー葦原大介先生みたいな例もありますから。

まあもっと根本的に言えばジャンプ本誌が隔週連載とか正式にやればいいって話にもなりますが……。

 

そして来週号から『ブラッククローバー』も連載再開。こちらもとんでもない展開のまま最終章に突入するので、どんな結末になるのか最後まで見守りたいと思います。

【持論アニメコラム】マツコ・デラックスとユリコタイガーのやり取りでオタクが学ぶべき点

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先日、7月5日にTBSの「マツコの知らない世界」で”アニソンの世界”が放送されて話題となりました。イタリア美人のコスプレイヤーユリコタイガーさんが日本の新旧アニソンを熱く語る姿は、まるで"金髪のしょこたん"のようで、イチ視聴者としてとても楽しく見させていただきました。

 

そんな終始大興奮だったユリコタイガーさんと毒舌でお馴染みマツコ・デラックスさんのやり取りで個人的に感じた、自分を含めたオタクの皆様が覚えていたほうがいいことについて持論を述べたいとおもいます。

 

ユリコタイガーさんの熱弁に対するマツコさんの反応は"常人のそれ"

ユリコタイガーさんについて、初めは美しい外国人コスプレイヤーという第一印象でリラックスしていたマツコさんですが、VTRや解説を聞いて感心するとともに、どんどんテンションが上がり熱弁していく姿にちょっとずつ身を引き締めていきました。

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元々「マツコの知らない世界」という番組自体、様々なジャンルに特化したゲストを招いて全力でプレゼンしてもらうというコンセプトで、扱うジャンルやゲストのキャラクターによってマツコさんが柔軟に対応するというのが面白さの1つなので、この点ではとくに珍しいことではなかったです。

今回のような"アニソンの世界"の場合、マツコさんが決して詳しくないジャンルということもあり、徐々にギアを上げ、流暢な日本語とともに解説していくユリコタイガーさんにマツコさんが若干圧倒される様子は、悪くいえば”オタクが自分の趣味をよく知らない人に熱弁する光景"にも見えました。

 

マツコさん自身はオタクではなく、ゲームは今も昔もやらない一方で、ガンダム世代としてそれ相応に作品の知識を持ち、アイドル歌手好きの地理マニアの女装家として知られています。加えて芸能人なので"一般人"とは言えませんが、少なくとも”アニソン”というジャンルから見れば、マツコさんは"常人"であることは間違いありません。

そんな"アニソン常人"マツコさんに対して、自分の大好きなモノについて熱弁する”アニソンオタク”ユリコタイガーさんの姿はテレビ番組としては十二分に面白く、先ほど記したように”金髪のしょこたん”を思わすようで楽しかったです。

ただ、一般社会に置きかえて客観的に見れば面倒くさいオタクとのやりとりにも見えるので、オタクの皆様は自分が美人コスプレイヤーなどではないこと自覚して、他人とのコミュニケーションにおける教訓にしたほうがいいと個人的に思いました。

 

●マツコさんのアニソン知識こそ社会一般レベル、ユリコタイガーさんは完全上級者

放送の中で、ユリコタイガーさんが海外で大流行したやや昔のアニソンについて紹介する場面がありました。そこで流れた『UFOロボ グレンダイザー』や『超電磁マシーン ボルテスV』の曲や映像を見て、ユリコタイガーさんのテンションが爆上がりする中、マツコさんは申し訳ない表情で「知らない」「分からない」と答えています。

これが一部ネットで「なんでマツコさん知らないの?」的なコメントが出たそうですが、むしろドンピシャで知っているほうが珍しいのが正しいと思います。番組内でマツコさん自身、歌い手である"堀江美都子さん"や"ささきいさお"については存じ上げている言ってましたが、この両名がすぐにピンとくるだけでも十分ではないでしょうか。

おそらくマツコさんと同世代以上でも「マジンガーZ」の名前ぐらいしか思い当たらない人が大多数。そんな中、グレンダイザーやボルテスVにすぐに反応できる人はいわゆる"マニア"や”上級者”です。ちなみに私自身はたまたま「こち亀」の中の超合金ネタで知っていましたが、それ以外で見聞きしたことはありません。

すぐにピンときた方は、自分が一般レベルを超えた上級者であることを自覚して「なぜ知らない」ではなく「よく知っているね」というスタンスにシフトしたほうが、今後無駄な争いを減らせると思います。

 

●世間に熱意を伝えることができた幸福

イタリアの港町で生まれながら、アニソンというマイナーな歌にハマり、美人コスプレイヤーとして日本で名をはせて、地上波のゴールデンタイムでアニソン愛を語るというオタク冥利に尽きる体験をしたユリコタイガーさん。

そのユリコタイガーさんの愛と熱意に節々で戸惑いながらも、アニソンの素晴らしさに感心して、自分なりの解釈と言葉でテレビの前の視聴者に面白さを伝えたマツコ・デラックスさん。

“アニソンの世界”は、この2人の掛け合いを含め、海外視点のアニソンや知られざる社会現象など、興味深い話が満載でとても見応えがありました。

 

番組の趣旨と違う部分で個人的に感じたことを勝手に記事にしてしまいましたが、とりあえずユリコタイガーさんにTwitterをフォローしました。これからの益々のご活躍に期待したいです。

【今週の少年ジャンプ】連載8周年、準ベテランまで達したヒロアカ

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[表紙]『僕のヒーローアカデミア』(3回目)

ヒロアカ連載8周年おめでとうございます。物語が佳境とはいえ、現連載陣から見ればほぼベテランと言っていい年数になりました。

デビュー連載の『逢魔ヶ刻動物園』が2010年スタートですから、堀越先生自身は立派なベテランマンガ家。打ち切り2作からの3作目にしてここまでの年数に到達できたのはやっぱり“失敗に学んだ”ということなのでしょう。

 

~~~~~ 読切評価 ~~~~~

『ハルカゼマウンド』(原作:後藤冬吾・漫画:松浦健人)

評価……△

 

良くできた野球漫画ですね。

才能の異なる兄弟が互いを思いながら試合に挑む姿や、一見常識外れなフォームを理屈っぽく説明するシーンなどはまさしく王道野球漫画……と個人的には思う。

もちろん作画も申し分ないですが、じゃあ連載に値するかと聞かれればその程の斬新さはない。

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スポーツマンガと言えば、野球やサッカー、バスケあたりがずっと王道ですけど、甲子園や国立競技場みたいな聖地、インターハイといった大会のような明確な目標・頂点が存在することがマンガ作る上で便利なのが大きいと思います。

麦わら帽子の船長が「海賊王」、忍者の小僧が「火影」と宣言しているように“明確な目標”があることは作者・読者いずれにとってもストーリーを把握する上でものすごく助かりますからね。

明確な目標がわからなくなって長期連載がグダグダっと終わりを迎える例がチラホラありますから、そういう意味で有名な全国大会があるスポーツはメリットが多いですね。